わたしの自立 初めての一人暮らし

 

自立とは環境が勝手に育ててくれる。

 

中、高校生のときに思ったよ、何度も。

やりたいことも見つからない。

 

私は中学時代、頭よくなかったから進学校にいけなかった。

そして偏差値で何となく選んだ地元の工業高校に入った。

2年生のときに専門学校を目指すも学費が払えないから、方向を変え何となく周りに合わせて就職活動へ。

 

たまたま決まったのは岐阜県の工場勤務。

みんなが就職するから自分も就職活動した。

志望動機も一般的なものの使い回し、本心ではないけど、就職できないのは仲間はずれになるような気分だったので内定を取れたときは多少嬉しかった。

 

内定を決めてからの学生生活は最初はストレスからの解放で楽しかった。

けど、日数が進むにつれて、この友達と一緒に過ごせるのは後わずかと気付く。

そして家族と過ごせるのも後わずか。

 

反抗期は明けていたがそれでも親と話すことは最低限の日常会話ぐらい。

自分が負っている不安とかを相談するような関係ではなかった。

しかし時間は過ぎ去っていく。

 

気づけば移動日になっていた。

幸い隣のクラスの人が同じ職場に就職したので夜行バスが出る町でバスの出発前に合流。

名前を聞いたけど、よそよそしく距離感が掴めない。

上部だけ、そんな関係の人って直感で気づいたから自分もそれ以上踏み込んでいかなかった。

 

名古屋に着いた。

バスの中は乗り心地、そして不安でとても快適とは言えない状態だった。

会社の室長という人が名古屋まで迎えに来てくれてた。

そのころにはもう一人の学生と合流し、3人になっていた。

室長は岐阜まで車で送ってくれた。

もちろん面接の時の笑顔で元気にハキハキ、優等生モードを維持し、かなり疲れたのを覚えている。

荷物が明日届くということでその日は室長の家に3人でお邪魔させて頂いた。

 

次の日

寮に着いた。

コンクリート作りの建物、5階だったと思う。

実家が平屋だったので、着いたと思ってから部屋までが遠く感じた。

でも、それ以上に自分の部屋という響きが嬉しかった。

4人兄弟ということもあり、実家では自分一人の部屋はなかった。

実際部屋に着くと、寮は少し変わっていて玄関1つで2部屋。

その1部屋が自分の部屋だった。

ペアは同じ高校の隣のクラスの人だった。

 

仲良くなれないタイプと悟ったので、すぐに自分だけの部屋に入り、ベットの感触を確かめた。

落ち着いたら届いた荷物の整理に入る。

楽しかった。

物は少なかったけど、自分が落ち着ける配置に家具を置くことで安心感を得た。

その後、実家に電話。

無事に着いたよ、田舎だけど地元よりは少し発展してるとかそんな会話。

寂しさなんて全く感じなかった。

友達とひっきりなしに連絡を取っていたからだ。

同じように一人暮らしをスタートしたばかりの友達3人同時に近況報告。

正直、これが出来なかったら耐えれたかわからない。

それくらい友達の存在は心強かった。

新しい土地、新しい環境に対し、不安よりもワクワクが上回った。

 

その日は

食材を買いに行った。

飯を作った。

市役所に住所変更しに行った。

洗濯をした。

掃除をした。

洗い物をした。

ご飯を炊く準備をした。

次の日の仕事の準備をした。

 

1週間前までは全くなかったスキル、行動。

それが勝手に身についていく。

環境の変化がこれほどまでに自分を成長させるものだとは思いもしなかった。

 

1ヶ月後、まだ仕事には慣れていないが、着実に大人の階段を登り、自立している自分が。

 

色々考えるより、環境を変えた方が自立できる。

成長も。

 

不安はある、でもそれを乗り越えられるチカラはみんな持っている。

 

だから、とりあえず一歩踏み出してみよう、

恐ければみんなで一歩踏み出そう。

 

一人じゃないから。

ぜったいできるから。

 

ちなみに

今は地元に帰ってきている。

自立してるよ、もちろん。

 

でも一度地元を離れたからこそ、自立し、親を大切に感じることができていると思います。

 

まだ自立できない人へ、

自立に対してビビることはない。

今を甘えてる、甘えすぎてるとも思わない。

でも一度環境を変える機会を作ってみよう。

 

何かが変わりそして、慣れたらそれが当たり前になる。

 

それに気付けたときに

きっとあなたは自力でしてる。